「渋谷区重症心身障害児(者)を守る会」の皆さんに

すべての人に星空を。

7月29日(月)渋谷区スポーツセンターにて、渋谷区重症心身障害児(者)を守る会のみなさんと星を見上げてきました。天井2回投影、プラネタリウムの後には星座カードと万華鏡作りのワークを行いました。
村スタッフは、野田、黒井、植村です。植村がレポートします。

武道場にみんなでゴロンと寝転んで、ゆったりとした雰囲気の中でのプラネタリウムでした。一人一人のお誕生日星座をじっくり眺めたり、太陽系から天の川銀河、その向こうへと宇宙旅行を楽しみました。

始めから緊張気味で投影前にも泣いていたMちゃんは、プラネタリウムの途中にも泣きだしてしまう場面がありました。終わった後に大丈夫だったかなと様子をうかがうと、とっても安心した笑顔がありました。ご一緒してくれたおばあちゃんによると、音楽を感じやすくてさみしい感じの音楽だと泣いちゃうんですとのこと。星の下で聞く音楽はすごく心に入ってくるので、繊細なお友達なら泣いてしまう気持ちもとってもよくわかります。私も広い宇宙の中にいることを感じると不安な気持ちになることもあります。だからなのか、私はプラネタリウムが終わって明るくなった時に一緒に星を見ていた大切な人の顔を見る瞬間がとても好きです。とっても安心してあったかい気持ちになります。きっとMちゃんもご家族の顔を見て、すごく安心して、すごくいい笑顔でいてくれたんだと思います。

そして、プラネタリウムの後は、ワークコーナーで星座カードと万華鏡作り。
プラネタリウムの時には、初めての場所で緊張していたIちゃんも、泣いていたMちゃんを和ませてくれていたNさんも、小さなお子さんを抱っこしたお母さんも、みなさん楽しそうに取り組んでいました。

万華鏡は、守る会メンバーのお母さんが準備してくださいました。牛乳パックで作った筒に黒画用紙やプラ板が貼ってあり、万華鏡になる底にはキラキラかわいいビーズやシールを入れたり、筒のまわりを色んなマスキングテープで飾りつけたりと、凝っていてとてもすてきな万華鏡でした。万華鏡はもちろん、おしゃべりしながら作るその時間もとってもいいなあと感じました。

星座カードでは、色鉛筆やペンを持つのが難しい方のために、絵の具を用意してくださいました。指サックのようにして使える絵筆や、丸くした紙粘土にスポンジを埋め込んで持ちやすくするなど、いろんな工夫がありました。今後のワークにぜひ取り入れたいと思いました。

そのワークコーナーでは、姉妹児さんたちが大活躍。作り方を教えたり、作るのが難しい工程は代わりにやってあげたり、どっちがいい?などと気持ちを聞きながら一緒に作ってくれました。

最後にスタッフさんたちと作ったポップアップカードのプラネタリウム。みんなで作ったのを並べると、武道場が一気に幻想的な空間に変わりました。みんなで記念撮影をパチリ。

当日は朝早くから、守る会のみなさんの他、ボランティアとして専門学校生のみなさん、訪問サポートをされている看護師さんらも参加してくださいました。おかげで会場準備や片づけ、ワークのサポートなどスムーズに行うことができました。ありがとうございました!

終了後の懇親会では、「茶話会を計画してもあまり集まらなかったりするんです。ちょっと出かけるだけでも、荷物の多さや交通手段とその費用、サポートしてくれる人を頼む必要がある方もいたりと、なかなか大変で、みなさん参加したい気持ちがあっても、参加するという決断をするのはそう簡単ではないんですよね」というお話を伺いました。そんな中で、今日プラネタリウムを計画してくださったこと、見に来てくださったこと、とてもうれしく思いました。

大きな声を出したって泣いてしまったって大丈夫、みんなで見上げる星空がいい、そんな星つむぎの村のプラネタリウム。またみんなで星を見上げる機会が作れたらいいなと思います!