つながろうキャンプin関西にて

すべての人に星空を。

 8/23(金)・24(土)、兵庫県淡路島にて開催された、NPO法人難病の子ども支援全国ネットワークさんのサマーキャンプ”がんばれ共和国・つながろうキャンプin関西”にお呼びいただきました。このサマーキャンプは、難病や障害のある子どもたちとそのご家族を対象として「友だちつくろう」を合い言葉に毎年、各地で開催されているそうです。星つむぎの村も他の会場には何度か参加させていただいておりますが、ここ淡路島のがんばれ共和国へは初の参加でした。キャンプそのものは二泊三日とのことで、今回も様々なお楽しみイベントが分刻みのように目白押し。そのうち二日間のプログラムにお呼びいただきました。
 星つむぎの村メンバーは、途中入れ替わりを含め、高橋、跡部、藤原、宙里、井村、岸本、河村です。レポートは河村です。
 二日間を通し、個人的に印象に残ったのは、参加された子どもたちやそのご家族、各ご家族専属のボランティアの方々、プログラムイベントをされる外部の方々、主催者の方々皆さんに、始終笑顔が絶えなかった、ということです。
もちろん、それぞれの立場の方々に、それぞれに大変なご苦労がおありなのだ思いますが、一緒にこのひと時をを楽しもう!という気持ちが全体に溢れていたように思います。可愛いお喋りと笑い声、子どもも大人も音楽や遊び、セラピードッグとの戯れに心を解放されていたように感じました。おかげで私たち星つむぎの村メンバーも、同じようにハッピーな気分のまま参加させていただけたと思います

【一日目】
・スペース・ファンタジー・ライブ
・ユニバーサル仕様の望遠鏡で観望会

【二日目】
・4mドームにて「プラネタリウム投影」
・ワークショップ(地球ゴマ、星座カード作成)

一日目
 天気予報は朝から雨。行きのバスから眺める空には、何層にも重なる雲の間に青空が見え始めました。メンバーが会場の津名ハイツに到着すると、ロビーでは、がんばれ共和国の「大統領選挙」の真っ最中で、皆さん大変に盛り上がっていました。

「スペース・ファンタジー・ライブ」
 大広間のステージに掲げられたサマーキャンプの横断幕に、投影用のスクリーンを設置させて頂くことに。車椅子や椅子、地べたに座るなど、それぞれ自由にしていただいた視線の先には夏の大三角。真理子さんの、この三角は何に見えるかな?の質問に真っ先に返ってきた答えは「ピザ!」。食べるピザです。すると待ってましたかのようにピザの絵がスクリーンの端っこに。ピ座。じゃあこれは何座?あれは何座?ギョウ座?インフルエン座?便座?次々と見慣れない星座が登場。そう、ほんとうは星座は好きなように自由に作っていいのです。
 さて、目を閉じてカウントダウンの先に見えた満天の星に皆さんのワーっという歓声。私はこれが好きです。お誕生日星座の紹介では皆さんの星座を確認できたでしょうか。

 行ってみたい惑星のリクエストを募り、結果ほとんどの太陽系惑星に皆で一緒に向かうことに。なかなか行く機会のない太陽へも行きました。思い思いのスタイルででも一緒に宇宙を旅しました。広い広い宇宙に存在するたった一つの私たちの地球。宇宙の壮大さ。宇宙の果てから地球へ帰るまでの間、皆さんはどんな風に感じられたでしょうか。旅の途中、気持ちよさそうに眠られた方もいらっしゃいました。

「観望会」
 望みをかけ、村のスタッフ二人が外での望遠鏡セッティングを完了するも、残念ながら小雨が降り出しました。そのためロビーへ移動。
望遠鏡の接眼レンズ箇所に細工を施し、車椅子やストレッチャーに乗ったままでも覗くことができるものを1台。もう1台は、経緯台の高さと、角度を変えて見やすい位置で覗くことができる天頂ミラーとで調整。遠くの壁に貼った小さな星や惑星を覗く皆さん、一様に「見えたっ!」と喜ぶ顔。これもまた私の好きな場面です。これからは、どんな姿勢や状態でも覗くことのできる望遠鏡がもっと普及すると良いですね。やはり今回は本当の夜空の星を観ていただけなかったのが残念です

 
 
 
 
二日目
「ドームでのプラネタリウム投影」
 投影は午前2回、午後3回です。解説はすべて、村の共同代表である跡部さんです。各回が始まる前に子どもたちのお誕生日星座の確認を入念にします。実は私たちスタッフも、お誕生日を聞いてもすぐに星座が頭に浮かばないことがあり、今回はカンペを用意しました。「何月何日はね、えっとね(何座だっけ?)さそり座だね!」そして、入場前のセーフティトークを私たちが交代で担当しました。
 子どもたちやご家族や各スタッフの方々にも一緒に入っていただき、一回につき10名程となりました。
 

 
 車椅子のままや、子どもも大人も寝転んだり、座ったりのスタイルで見上げました。今夜の夜空と12星座の紹介。昨日一緒に旅をした宇宙とはまた一味も二味も違う全天の星々。惑星の旅では、どんとん迫り来る火星をヨイショー!と一緒に持ち上げたりして楽しみました。二日目の朝、ロビーで私の腕をチョンチョンとたたき、「おはよう」と挨拶をしてくれた明るい男の子。ドームに入った時には少し落ち着かない様子でしたが、暫くすると他のみんなと一緒になってじっくり観ていたようでした。 小さな空間で体験する大きな宇宙は楽しんでいただけたでしょうか

「ワークショップ(地球ゴマ、星座カード作成)」
 車椅子に乗り、お父さんと、付き添いボランティアの方と三人で来てくれた、言葉での表現が難しい女の子。地球ゴマと星座カード、どちらがいい?とボランティアの方の実物を見せながらの質問に、その両方に笑顔で答え、じゃあ両方しましょうか!となりました。どちらも色を塗ったり、シールを貼ったりするのはボランティアの方。また、女の子は指がうまく使えないため、代わりにお父さんに回し方をお伝えしました。それを見たこのボランティアの方の喜びようがとても素敵でした。
 またある女の子は、自分の星座やママの星座のカードに好きに色を塗って、ママにプレゼント。みんなやっぱり星屑シールをたくさん貼りたいので、キラキラのカードが次々に出来上がりました。

 プログラムに参加してくださった全ての皆様、キャンプ主催の難病ネットスタッフの皆様、手厚く受け入れてくださり、本当にありがとうございました。また、美味しいお料理やお部屋など提供してくださった津名ハウスの方々に、感謝いたします。ありがとうございました。