丹波支援学校亀岡分校にて

すべての人に星空を。

  11月19日、京都府立丹波支援学校亀岡分校にお伺いしました。ここもだいぶ前にお声掛けいただき、心待ちしてくださっていた場所です。花の木医療センターと併設した分校で、入院している子どもたちのための学校です。

 星つむぎの村のスタッフは、高橋、跡部。そして、自分たちがいる病院でプラネタリウムを開催したい!という熱い想いを持つ京都府立医科大の医学生2人が見学、お手伝いに参加してくれました。

 今回は、医療センターの病棟の食堂で天井投影1回、学校のお部屋で4mドーム1回、センターの多目的室で天井投影2回の計4回投影でした。まずは先にドームを準備、その後、食堂に出向いて遮光作業をして1回目の投影を行いました。病棟から出るのが難しいKちゃんとお母さんと妹のNちゃん。Rちゃんとお母さんに加えて、入所されているみなさんも10名ほど集まりました。小さいNちゃんのリアクション素晴らしく、また、Kちゃんの大きな瞳は投影の間ますます大きくなって星がたくさんうつっていました。Rちゃんのお母さんは、宇宙旅行にいくとき、「振り落とされないように、ぎゅーっとお母さんにつかまってて」という呼びかけのとき、ほんとにRちゃんの力を体温で感じてくださった様子。

 その後、少し遅れ気味にドームのある部屋に戻ると、ふだん慣れてないところだとびっくりしちゃうかも・・という、SさんとYさんがお母さんや先生たちと一緒にすでにドームの中にはいって、すごーくわくわくしながら待っていました。ドームはやっぱりとても臨場感あり、2人とも声を出したり、ものすごく表情豊かに宇宙旅行を楽しみました。生徒さんが2人なので、こちらも何度も名前を呼ぶことができます。その2人の嬉しそうな顔に、お母さんや先生たちがどれだけ喜んでいるかが、びんびん伝わってきます。

 実はこの中のお母さんに私たちの活動を紹介してくれたのは村人Tさんで、今回の訪問はそれがきっかけで実現しました。Tさんのきっかけは、去年テレビで放映された「日本のチカラ」。オンエア後、すぐにとても感動した旨お知らせいただき、その後、奈良でのプラネを見に来てくださり、大事な友人とその娘さんであるYさんに、どうしても見せたい!と思ってくださり、村人にもなってくれました。実現できるにいたるまでの、多くの人たちの力にほんと感謝です。

 一緒に体験されたYさんのお母さんから、たくさんの写真とともにTさんに感激の報告が伝わり、こちらにもまた幸せの倍返し(笑)といった連鎖が生まれていました。Tさんにとっては「Yさん親子の存在が、星つむぎの村との出会いをつくってくれた」と。重い障害と向き合ってたくましく生きるお母さんと、これまたさまざまな経験をもたれるTさんが、それぞれに暗闇を抱きしめながら、だからこそ強く生きておられるその姿にもまた、こちらが心打たれました。

 午後の投影は、センターの利用者さん向けに。午前中にみたSさんも、またまたやってきました。なので、ちょっとスペシャルにオーロラも見せました。Sさんの嬉しそうな声は、ますます大きくなり、「もう1回みちゃおう!」と3回目(笑)。 終わったあと、副校長先生が、彼女の声が、映像だけじゃなくて、高橋さんの呼びかけにものすごく反応していた、とおっしゃってくださいました。

 終わったあと、2人の先生と一生懸命手伝ってくれた学生2人まじえ、ゆっくり振り返りできたり、医療現場におけるこういった活動の価値についてお話ができたのも、貴重な時間でした。みなさま、ほんとうにありがとうございました!