国立精神・神経医療研究センターにて

すべての人に星空を。

8月7日(水)、国立精神・神経医療研究センターにお届けしてきました。
黒井がレポートします。
 
今日は国立精神・神経医療研究センターの2階南病棟の利用者様とプラネタリウムです。今日は国立精神・神経医療研究センターの2階南病棟の利用者様とプラネタリウムです。投影のスタイルは天井投影1回。あいプラネット野田(さちよさん)、星つむぎの村黒井(ペコ)でお届けしました。
去年も夏の時期にお伺いして、今年もお呼びいただきました。ありがとうございます。
 
去年と同じ、病棟から近い会議室での天井投影でした。
病棟は35床。ほとんどの方が呼吸器をつけている方で、医療ケアが24時間必要な病棟で5人の利用者とご家族様が集まってくださいました。
重症度の高い病棟で皆様が楽しめるようにと、なんと年間3回お呼びいただいている、その1回目のプラネタリウムでした。
普段の業務も責任重大で、吸引やポジショニングの工夫、、、利用者様が声に出してやって欲しいことを伝えにくい分、ケアする職員様のご苦労や細かな配慮がうかがえ、頭の下がるおもいがしました。そんな重責の中、職員の皆様がきびきびと動き回ります。

プラネタリウムが天井に映し出された時、殆どの職員様が利用者様のお顔をのぞき込み、話しかけていました。そうやって一緒に楽しんでいました。
ご家族様はマットに寝ころんで、ゆったりと星を眺めています。日頃なかなか気が休まらないご家族への病院からのプレゼントみたいと思いました。
その光景を見るだけで、私たちは温かく幸せな気持ちになっていきます。
さちよさんが語りかけます。
「この地球に私たちのすべてがあります。昔の人と同じように今ここにいる私たちも空を見上げています。」
昔の人は星を見上げて何を思ったのでしょう。
未来にこんな風に病院でみんなで星を見上げてる事を想像したでしょうか…。
そして、私たちは今、地球以外に生きられる星をみつけていないけど、未来の人に、
「ああ、昔は地球しか住めないって思っていたんだよね」
とか言われちゃったりして…。色んな事を妄想しました。
でも、間違いなく言えることは、
今日みんなで星を見上げ
宇宙から地球のこと
私たちのいのちのことを見つめたということ。
地上に必要ない命など1つもない、みんな必要で誰も取りこぼさず、ちゃんとここ(地球)にいるということ。

大切なわたし
大切なあなた
生まれて来たことは奇跡。おめでとう!!
出会えたことは奇跡。ありがとう!!
どうしてこういうシンプルな事を、呼吸器をつけている方と静かにプラネタリウムを見上げている時に思うのでしょうか…。
毎回毎回そうなんです。
多分なんですが、何も語らなくても、何もかもまるで地球みたいにすべてを受け入れて
ただひたすらに今を生きている重心の利用者様から発信されるメッセージなんじゃないか…。そう思うのでした。
「去年一緒に星を見た方はいらっしゃいますか?」
と保育士さんに尋ねると
「お一人もいませんね。」
とのお答えでした。
でも、去年も一緒に星を見上げました。その星が今夜もあって今年も呼んで下さり一緒に星を見上げました。
心に少しでも星を取り込んでくださった事が、とても豊かで幸せなことなんじゃないかと、思わずにはいられないのです。
次回は夏の終わりにまたお伺いすることを楽しみにしております。
また一緒に星を見上げましょうね。