横浜市立大学病院にて

すべての人に星空を。

 11月26日(火)、横浜市立大学病院にお伺いしました。今回は、アートプロデュースをしている「アホイ!」と横浜市立大学が行う「アート・クリエイティブによる病院内コミュニケーション増進プロジェクト」 取り組みの一環して、 「病院がプラネタリウム」を呼んでいただきました。この事業は、横浜市芸術文化振興財団クリエイティブインクルージョン助成、東方文化支援財団の寄付で、 アホイ!の塚田ご夫婦と、市大の関係部門の方と何度も打ち合わせをし、ようやく実現したものです。 星つむぎの村は、 高橋、跡部、黒井、初参加の 古賀 がお伺いしました。 レポートは黒井です。
 実はここ市大病院は6年前の職場で、しかもお世話になった病棟でした。 そこへプラネタリウムを届けに再来です。 当時から大きく変わったのは、 チャイルドライフスペシャリストの石塚さんが入られた事です。 感染が重篤な病状になってしまう可能性がある中、 感染制御部とも確認をとりながら、安全な形を知恵を出しスケジュールを考え、変更変更が当日までありました。 より多くのこどもたちに見てもらうために本当にご尽力下さいました。 結果、投影は14:40~20:00まで11回!!それから、ワークショップの星座カードも作りました。 個室5部屋と院内学級で天井投影6回で、 真理子さんの星の世界観が伝えられました。
 お部屋のお友達同志のプラネタリウム上映だから ご家族同志もなれていて、ワイワイ会場にやってくる。乳幼児さんは何が始まるのか分からなくて、暗いお部屋が、検査の時、静かな夜を思い出すのか、「怖い…。」「もう帰る」という声が上がる事もあった。 感じ方は色々あっていい。 怖いの一言だったけど 怖いの種類が増えたね。 それでいいんだよ。 「怖いくらいきれいだった」 「初めてで怖かった」 「暗いのが怖い」 どんな風に思っても星はちゃんと頭の上に必ずある。 それを知る体験が出来たことは、かけがえのないことだと、思うのです。
 小学生のお姉さん、お兄さんになると、また 反応が変わる。 親子でマットを敷いて寝転ぶ。 入院中は感染予防のためにベッドで添い寝が出来ない。 だから、みんなで、ねころんで星を見上げているときっと色んな事を思い出すのだと思う。 明るくなると、お母さんたちは涙をぬぐっていた。 人それぞれ思うことは違うけど、私たちの地球を見る事で心が動いた事に違いない。 「こんなプラネタリウムははじめてで、すごく感動した」と、インタビューに答えてくれてた小学生の女の子がいた。
 個室はユニビューで、最後に お子様の生まれた日の星空を映し出す。 あの時も今も変わらないものを見る事で、ここにいる事を確認できたのではないかとおもった。 お子さんの名前がついている星がある、ということをお伝えいただき、その星がみたい、とリクエストもあった。お母さんの涙は、いつまでも止まらなかった。
 しかし…。 どうしてこうも 夜の小児病棟は切ないんだろう 「ママーママー」そう聞こえる病室をのぞくと、看護師さんが暗いお部屋で抱っこしていた。 みんなでいれば怖くない!とばかりにベテラン看護師さんが小学生から、乳児さんまで引き連れて廊下を歩いていた。 暗いお部屋で見上げた星を 思い出せる子が一人でもいたらいいな。 そう願わずにはいられなかった。 また星を見上げましょうね。おやすみなさい!!

(初参加の古賀さんの感想)
はじめて、病院がプラネタリウムに参加させていただきました、古賀と申します。
何もわからず、オタオタしている私を真理子さん、跡部さん、黒井さんがとても暖かく迎えてくださいました。
子供たちの様子!をと思っていたのですが、私自身が真理子さんワールドに入り込んでしまい涙、涙でした。翌日、目が覚めて天井を見上げると、白い壁紙の向こう側に昨日見た降って来そうな一面の星空が目の前に浮かんできました。いつも、星空は私たちを見守ってくれている!温かな朝になりました。ありがとうございます。
沢山の方に、星空を、そしてこんな気持ちをお届けするお手伝いがしたいです。