今回の星つむぎの村・東北ツアーは、ユーコープやまなしさんからのお声がけにより、「みやぎ生協」さんのご協力のもと2017年4月8日、9日に実施されました。

まずは1日目のレポートです。登米市にある石森ふれあいセンターにて行われました。このあたりは、特に南三陸町の方々が多く避難されていた場所でもあり、そのままこの地域に住み続けることを決めた方、また戻られた方などさまざまとお聞きしました。

内容は

*4mドームの移動プラネタリウム
*無料ワークショップ : 星座カード・地球ごま・星のストラップ
*有料ワークショップ : 星のなる木・ボトルドスター     を行いました。

少し肌寒く、曇り空で天気は良くなかったのですが、子どもからご年配の方まで、約70名の方々が来てくださいました。
無料・有料ワークショップは、どちらも大変人気で、子どもも大人も楽しそうに製作されている様子が見られました。
私は星座カードを担当していたのですが、「今日来れなかった家族の分も作りたい!」と言って、小学生の子どもたちが一生懸命作っていました。子どもたちの家族思いの優しい気持ちに、感動しました。

この日は高校生や地元のコープの方たちがボランティアで、お手伝いしていただきました。その方々とも地元の特産品など、様々なお話をして交流することができ、素晴らしい出会いになりました。
私が一番印象に残っていることは、プラネタリウムを観終わった子どもたちが「すごくきれいだった!」と笑顔で幸せそうに話ていた姿です。心を奪われました。

今日の出来事を通して、星に興味をもち、空を見上げる機会が増えたり、来てくださった方々にとって、良い思い出になったらとても嬉しいなと思いました。たくさんの笑顔と素敵な出会いがあった、1日目でした。 <レポート;内藤さやか>

イベント終了後、車で1時間ほど走り、石巻市立大川小学校跡地に行きました。東日本大震災での大津波で、全校生徒108名のうち78名が命を落としました。震災後、何度もメディア等でこの惨事を目にしてきましたが、実際にその場に行くと、現実を目の当たりにし、胸の奥がつかえるような苦しさ、つらさを感じました。そこだけ色が無いように見え、まるで異世界に足を踏み入れたような感覚で…。校舎は廃墟のようであり、校舎と体育館をつなぐ渡り廊下も崩れ落ちていました。子どもたちがここで亡くなったということ、それだけを見れば、やりきれない気持ち、悔しさ、悲しみが押し寄せてきます。でも、子どもたちが制作した今でも残されている投てき板だけが、奇妙なほど鮮やかな色を放って「わたしたちはここにいたよ!!」ということを訴えかけているように見えました。


なぜ、あんなに多くの子どもたちが亡くならなければならなかったのかという人々の思いは、裁判にまで発展しました。確かに、あの時の事実を明らかにするということは大事なことだと思います。遺族の方たちもそれを望んでいるかもしれません。しかし、それだけがこの出来事のゴールなのでしょうか…。亡くなった子どもたちに、もっと寄り添うことはできないものかと…。つまり“投てき板からの視点”が消えないでほしいのです。投てき板には、銀河鉄道の絵とともに『未来を切り拓く』という言葉が。子どもたちのその思いを、今生きている私たちが心に留めなければならないと感じます。当時の事実、なぜという思い、子どもたちの声、これからの未来…あらゆる視点からの思いが語り継がれていくよう強く願うばかりです。 <レポート: 圷このみ>