7月7日といえば、七夕ですよね。
七夕物語はご存知でしょうか。

機織りが上手な織姫と、まじめな牛飼いの彦星がいました。
二人は結婚しましたが、二人でいることが楽しくて、
仕事もせずに遊んでばかりの生活になってしまいました。
怒った天帝は二人を天の川の両岸に引き離し、一年に一度だけ会うことを許しました。

と、簡単にするとこのようなおはなしなのですが。
今回は実際の夜空で見ることのできる織姫星と彦星をご紹介したいと思います。

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☆遠いようで実は近い?日本一有名な遠距離恋愛物語
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今の時期夜空を見上げると、
明るい3つの星が大きな三角形を描くように輝いています。

これを夏の大三角とよびますが、
このうち二つが織姫星と彦星です。

織姫星は白く美しく輝く星、こと座の“ベガ”。
3つの星の中で最も明るい0等星です。

そして天の川を挟んでベガと反対の位置にあるのが彦星、わし座の“アルタイル”。
彦星は二匹の牛を連れているといわれるように、
二つの星がアルタイルを挟むようにして近くにあるのが特徴です。

そんな二つの星、ベガとアルタイルですが、
実は距離にして15光年も離れたとこにあるのです。
15光年というと、光の速さで進んでも15年かけてやっと届くところ。
とんでもない遠距離恋愛なわけです。

・・・

けれどもちょっと視点を変えて考えてみましょう。

織姫星と彦星は、天文学的には青年期の星。
あと10億年以上は存在すると言われています。

仮に10億年生きる星が1年に一度会うことを、
人間が100歳まで生きるとして計算してみると、
なんと3秒に一回会っていることになるらしいのです。

それだけ会ってれば寂しくないかもしれませんね。

・・・

私たち人間からすると時間や距離の単位が変わってしまうほどの広い宇宙。

きっとそのなかで織姫と彦星は幸せに暮らしていることでしょう。

 

ちなみに…
初めに7月7日といえば七夕と言ったのですが、
もともとは旧暦の7月7日が七夕でした。
仙台など月遅れの8月に七夕の行事をしている地域もありますよね。

また、現在の7月7日は梅雨の時期でなかなか星が見られないことから、
国立天文台では旧暦の7月7日に近い日を伝統的七夕の日としています。
ちょっと複雑な定義で日にちは毎年変わるのですが、2017年の伝統的七夕の日は8月28日だそうです。

良く晴れた日、暗いところに行けば天の川もきっと見えるはず。
なにかお願いごとをしながら、夜空を見上げてみてはいかがでしょう。

 

【ライター紹介】

 くらちゃん
  富山県在住
  医療保育勉強中….。
  星と猫とオムライスが大好きな大学生です!