3月23日(土)は、大阪府和泉市にある大阪母子医療センターにお伺いしました。ここは「母と子、そして家族が笑顔になれるよう、質の高い医療と研究を推進する」という基本理念で、病院の他に研究所と母子保健情報センターが併設されており、大阪府域における周産期医療の専門的基幹施設となっています。また、小児医療部門(子ども病院)があり、全国に15カ所ある小児がん拠点病院に指定されているそうです。


 この施設への訪問は3回目。参加した村人は高橋、跡部、河村、岸本、野寺、佐藤(文責)、見学ということで参加の三田村さん、楠本さん、さらにジャパンハートの皆さんも来てくださっており、大人数のスタッフとなりました。
会場のアトリウムは、明かり取りになった高い天井、そして正面には子どもたちが描いたたくさんの魚が泳ぐ、まるで水族館の大水槽のような壁画がありました。さらにその上には、この母子医療センターのマスコットである“モコニャン”が、まるで子どもたちの守り神のように私たちを見下ろしています。その前にプラネタリウムの4mエアドームが設置されました。

投影は10時45分から始まりました。点滴台はなるべくロックしていただくようにお願いしているところですが、もちろん外せない子どもたちも多く、点滴台を外に出してルートを入口からはわせて入れる方法もとりました。
長期入院している子どもたちとそのご家族が対象で、誕生の星座や生まれた日の星空をご家族で一緒に見上げることができるスペシャルな時間となりました。投影が始まると、静かに夜空を見上げる時間が続いたかと思えば、誕生の星座が現れて幼い兄弟姉妹やご両親が声を交わし合う和やかな時間もありました。両手をあげて、皆んなで火星を持ち上げる体験はとても楽しかったです。入院生活を続けている子どもたちにとっても、それを支えるご家族にとっても、同じ星空を見上げながら過ごす時間はとても貴重だと、肌で感じることができました。
星座カードや地球ごまのワークショップは、主にジャパンハートのみなさんが担当してくださいました。ある男の子が、地球ごまを回した瞬間に現れる地球や月に、声をあげて感動している様子はとても微笑ましかったです。投影前後の時間をご家族で会話しながらゆったりと楽しんでいただくことができて何より嬉しく感じました。病院のスタッフの方も家族で過ごすこういった時間はとても大切だと話しておられました。


今回は、7回の投影で、15家族、およそ40名の方にご覧いただきましたが、病室から出ることができない子どもたちもいたに違いありません。昼食中に「フライングプラネタリウム」(プラネタリウム投影のライブ配信)の機材やシステムの話題が出ていたのですが、関西でもフラプラが手軽にできるようになったらいいですね。
最後に、ご家族が書いてくださったアンケートに「子どもが生まれた日の星空を見ることができて感動した。」「子どもが経験したことのない喜びを感じたと思います。」「笑顔になれた。」などの感想がありました。少しでも多くの方々に星空を届けられるよう、これからも少しずつですが、お手伝いをさせていただきたいと思います。