5月10日(金) 愛知県名古屋市重症心身障害者施設「ティンクルなごや」へお邪魔しました。「ティンクルなごや」は在宅での生活が困難な方たちが入所している施設です。星つむぎの村からは高橋、跡部(山梨から)、森山、永友、公文、山本(愛知から)の6名が参加。レポートは山本です。

「ティンクルなごや」の施設内は二つのフロアに6つのユニットで構成されていて、ユニットには星や星座の名前がついていました。
カシオペア、オリオン、スバル、ペガサス、シリウス、スピカ。施設名にはティンクル「キラキラひかる」とついているし・・。真理子さんも跡部さんもなんで今まで「来なかったんだろう」と口にするくらい、星に由来する言葉。
施設内を見学させていただいたときも壁には建てた当初に”ホスピタルアート”を依頼し、一階のエレベーターホールから2階に上がっていくと皆さんの見える部屋の方まで、つながって描かれている宇宙や星座の壁画。

なんだか、その空間がその場所が施設内がとても大きな宇宙空間に包まれている気がしていました。

今回のプラネタリウムは1階の交流ホールでの天井投影を午後に2回の実施。
1回目はカシオペア、オリオン、スバル、ペガサスのユニットのおよそ40名と保護者の方々やスタッフのみなさんが見に来てくれました。
まだ、病院プラネに参加2回目であり、不慣れな私。声をかけたり、そばで一緒に見ていたり、様子を感じていたり・・。
天井にキラキラッと星座が現れると、利用者さんから歓声のような大きな声が出たり、目がキョロキョロと動き星の動きを感じている利用者さんたちも。
ユニットの星座が投影されて、真理子さんが「カシオペアですよ。カシオペアのお部屋の方?」と言うとその言葉に反応して「はあい」と手を挙げたりたち、声を出す方たちもみえました。
いつも耳にしている言葉が空を見上げるとキラキラ光っている星座、これが星座なんだと初めて目にした瞬間だったのかもしれません。

2回目の投影にはシリウス、スピカのユニットの20名ほど。1回目の方より少し重度の方でした。今回も保護者の方々も大勢きてくださいました。お子さんも数名いて、その中でも見ていられる時間は長くない・・とうかがった 太陽くん。 そのそばで一緒に見ていた公文さんから「途中から黒目の位置が変わって視線の変化を感じた。プラネのなかの”太陽”という言葉に反応し、
そのたび小さな指で私の手をギュッと握り、ゆっくり動かしてましたよ」と。

2回目の時は、横で椅子にすわって一緒に見られていた親御さんたちも多く、その中のお母さまが「きて本当によかった。ありがとう。本当にありがとう」と何度も何度も繰り返し真理子さんに言ってみえたそうです。二回目の投影の時はなぜか私も自然にうっすらと涙が浮かんでいました。

時々、少し患者さんたちから数歩下がって、全体を感じられるようなところに立った時そこにいる方々・・患者さん、ご家族、施設の方、そして星つむぎのみんな・・のとても温かな大きな気がひとつになっている感じがしました。 
そこにはすごく大きな”命”が感じられて、それがとても大きなひとつの”生きる”というエネルギーなっているような気がしました。
毎回のように涙をポロリとしながら自分のためにも見て、そこにいるみんなと感じるプラネ。
今回もまた行って良かったなあと思う一日でした。ありがとうございました。