8月28日(水)、国立精神・神経医療研究センターに星と宇宙とお届けしてきました。
今年度、8月7日に続いての第二弾!
スタッフは、自宅から車で30分の野田です。
天井投影を2回、ご家族や病棟の皆さん含めて約20名の方にご覧いただきました。
  
到着すると、いつも病棟の方から小走りで元気いっぱい明るい保育士さんがお迎えに来てくださいます。
一緒に病棟に入り、まずは4人部屋へ向かうため機材のセッティングをしました。
  
午前はこの病院で初の、お部屋におじゃましての投影です。
どのお部屋も、窓に大きな障子がある、明るく落ち着いた雰囲気。
一方、私たちが届けているのは、宇宙に入り込むようなプラネタリウム。
そのために、なるべく光漏れをなくしたい、、、
その相反する環境を実現するのが「遮光シート」です。今回も保育士さんたちが一生懸命、遮光シートを養生テープで貼ってくださいました。
  
翌日は夏祭り、と保育士さんたちは次の日の話しなどもしていました。
利用者さんひとりひとりの気持ちの動きにも心を配りつつ、限られた環境でどうしたら利用者さんが楽しめるか、より豊かな時間を作ることができるか、安全に配慮しながらも、さまざまな可能性をさぐっておられる保育士さんたちの姿に、今回も胸をうたれました。
  
さて、4人部屋でのプラネタリウム。
まずお一人おひとりにご挨拶して、少しずつ電気を消していよいよお部屋での天井投影です。ベッドを動かしてちょっとでも見やすい態勢で。
  
絵が得意なKさんの横にはお母さんとお姉さんがおられました。
(同じく入所しておられるお兄さんのYさんも絵が得意。
投影後、お母さんがわざわざ挨拶にいらして、Yさんが描いた絵葉書を記念にくださいました)。
 
私は、大切な誰かと空を見上げている、この風景が本当に好き。
投影者としてパソコンの操作や語りなどで目も耳も口も手もフル稼働なのですが、この瞬間を見逃さないようにいつも暗闇で目をこらします。
  
いにしえの人々が思い描いたたくさんの星座、底なしの暗闇、そこに浮かぶ悲しいほど美しい地球。
お姉さんもお母さんも、そのたびKさんに語り掛けながら温かい時間を過ごしておられるようでした。Bさん、Mさん、Aさんとも保育士さんや野田が直接やりとりしながら、わいわいと楽しい投影を進めました。
  
午後は、いつもの会議室にて。
体調がよくなくて残念ながら欠席、、となったはずのHさんがなんと途中参加。

Sさんはストレッチャーの上で目を輝かせていて、投影後もゆっくりやりとりのお時間をもちました。
たまたま面会に来ていたお父さんとお姉さんも一緒に、となったYさん。どうだった?と訊くと何度も何度も頷いていました。
   
  
人間の想像力は無限大です。
ベッドから動くことは難しいけれど、Kさんも、Bさんも、Mさんも、Aさんも、Hさんも、Sさんも、Yさんも、、大きく大きく想像を膨らませ、天井の上、雲の上、さらにその先の広大な宇宙、世界のふしぎ、そこに存在する自分自身に想いをはせていただけたでしょうか。
  
来年3月には第三弾が待っています。
どんな時間になるか今からとても楽しみです。