9月11日、山梨大学医学部付属病院に呼んでいただきました。院内学級と小児科の病室・プレイルームでの投影です。この院内学級は2007年8月に初めて病院内でプラネタリウムを投影(この時は、ホームスターに傘ドームだった)した「病院がプラネタリウム」の出発点になった場所。それから毎年、伺っています。スタッフは、村から、佐野ゆ・皆川・齋藤は・跡部の4名。大学から学生さんが3人。病院プラネを支援してくださっているミラカホールディングスさんから2名。そして、院内学級の砂澤先生や師長さんにお世話になりました。教授の犬飼先生もお忙しい中、院内学級にいらしてくださいました。お手伝いに来てくれた学生の一人は、犬飼先生が高校に講演に行って、病院内でのプラネタリウムや積み木の活動について話したのに感動して、医師を目ざしたのだと。ここにもミーム(文化的遺伝子)がしっかりと受け継がれていました。

まずは院内学級にドームを設置。ここでは、小児科から7名の子どもたちと保護者の方や医療スタッフなど15名くらいが入りました。理科の勉強で星のことを学習した子も多く、「夏の大三角」「さそり座」など、次々と声が上がります。ドームに入る前や、終わってから、星座カードに丁寧に色を塗る子もいて、学生さんがサポートをしてくれました。

この投影中に、スタッフは病室の遮光に。脚立がなかったり、遮光シートの大きさが合わなかったりと大変だったようですが、身長の高い学生さんが頑張ってくれたそうで、きっちりと遮光ができていました。病室は4人部屋が2つ。一つは幼児部屋で、お母さんや看護師さんに抱っこされてのプラネタリウム。「暗いの嫌だー。ピンクのカーテンがいい」と嫌がっていた女の子。投影が始まると、地球!火星!と一番大きな声を出して、参加してくれました。彼女のお母さんは、「毎日変わり映えしないからこういうイベントは、ほんとにうれしい。私もいつかなにかしたいなあ」とブログに書かれていました。

その間に、院内学級から病棟のプレイルームにドームを引越し。病室が終わって移動してくると、すでに中には子どもたちが。よく見ると見知った顔も。院内学級での投影を見てくれた子どもたちです。もう一度見たいと、見に来てくれたのです。

予定では、ここまででしたが、点滴が始まってしまいプレイルームのドームに入れなかった子どもの部屋で投影してほしいというリクエスト。もちろんOKと、個室に向かいました。お母さんと、5歳の男の子。お誕生日を聞くと、甲府が豪雪に見舞われた年の2月。病院の食事も食材が届かずに簡素なものになったのだと。そんなお話を伺いながら、一緒にお誕生日の星空を見上げました。

今日は、病院プラネの経験者(特に天井投影や病室の遮光)が少なく、準備が大変でしたが、学生さんや企業の方のお手伝いがあって、なんとか無事に5回の投影を終えることができました。みなさま、本当にありがとうございました。
子どもたちの笑顔と歓声をお土産に、病院の玄関を出ると、夕立の後の空に、大きな虹がかかっていました。