12月3日(火)、千葉県、館山市で「てとて」という会社で、多くの医療的ケア児や障害児の訪問ケアをされている加藤さんと栖原さんのお誘いで、館山コミュニティーセンターで、プラネタリウムを行いました。 午前中は、コミュニティーセンター内の「マザーズ」というところに集う未就学児の親子向けに、午後は、いくつかの放課後デイに通う支援学校の子どもたちや、やはりマザーズの親子や。午前午後合わせると100人以上の方々が楽しんでいきました。
 館山を含む千葉県の南側の安房地域には、支援学校が一つ、そして、医療的ケア児を預かれるような場所はまだないのだそうです。それをつくろう!ということで、一生懸命活動されている加藤さんたち。そんなさなかに、台風15号がやってきて街全体が大変なことになってしまい・・ 少しでも元気づけになればなあ、という想いがあった千葉東病院にいる片桐さんからお話をいただいたのでした。
 「子どもたちのはっとする成長を見せてもらえる瞬間が楽しすぎて、この仕事はやめられない」とおっしゃる加藤さんと栖原さん。今日もそんな場面がたくさんありました。 ふだん、モノが触れるのに敏感で、誰かにだっこされるということがまずないというお子さんも、プラネをみたあとに、栖原さんにしっかりだっこされていたことがあったり、ふだん歩き回っちゃってどうしようもない子もはじまってから座りはじめ、やがて寝転んで、夢中になってみていたり。
 実はつい2日前に茨城で会っていた「まゆたま」のまゆ子さんが見学にきてくれていました。彼女の感想もとても素敵だったので、掲載させてもらいます。

「プラネタリウムはやっぱり素晴らしかったです!! 跡部さんの導入の子供達のひきつけ方もさすがお上手ですし、お二人とも語りかける声や調子がとても心地よかったです。 天井はワイヤー?がかかったり、換気扇?などもあったので内心これは綺麗に映るのだろうかと心配になりましたが、それを感じさせないすごい映像にも驚きました。
 始まりにはみんなで「電気消してくださーい」の掛け声で、参加者もエンターテイナーの一員の気持ちになり、映像中声をだしても大丈夫だという安心感や、暗くなることへの恐怖心も柔ぐだろうなと感じました。 序盤、部屋の隅にあった演台に子どもが少し触れたことで倒れるというアクシデントもありましたが、あれだけの大きな音で子供達が誰もパニックにならない空気作り、そしてさりげなく先生方にも「大丈夫なので子供達のそばにいてください」というやさしい声かけが自分も勉強になりました。(跡部さんと高橋さんのお互いの役割や連携力を感じました)
 研修会で動画を見た時にも泣きそうになってしまったのですが、今回も本当に感動しました。 こどもたちの集中力や参加意欲からもそれを感じました。脳なのか、体なのか、心なのか、何がそうさせるのかとても不思議なのですが、星と人とのつながりに何か深いものを感じてしまうというか、うまく表せませんがとにかく感動しました。 自分もその素晴らしい世界に音楽で参加したいです。ご一緒できる日を心待ちにしております。」

 今回は、1回目と2回目の間の時間がだいぶあったので、加藤さん、栖原さんに館山の美しい海沿いのお店につれていっていただき、おいしい食事をいただき、遠くに見える富士山の姿もわずかに。その後、海沿いでかなり被害のあったところも少し見学させていただきました。コミュニティーセンターのプラネをやった会場の横では、被災者の相談場所が開設されていて、中には声を荒げる被災者の方もいて、こちらも胸がいたくなります。そんな状況をみて、加藤さんたちが、スタッフのみなさんを呼び寄せて星を見せるということもされていました。
 館山だったらすぐにでも行きたいと思った理由の一つはここにあります。

 帰りがけ、美しい夕焼けを見せてもらいました。「てとて」がつくりたいと思っている場がはやく実現できますように、そして、被災された方たちが少しでも平穏な気持ちを取り戻せますように、また星に祈りたいと思います。ありがとうございました。