12月4日、都内で開かれた「巌谷小波文芸賞、久保島武彦文化賞」の贈呈式がありました。このたび、星つむぎの村共同代表の高橋真理子の著書「人はなぜ星を見上げるのか」、「星空を届けたい―出張プラネタリウムはじめました」をきっかけに、「病院がプラネタリウム」という活動に対して、巌谷小波文芸賞・特別賞をいただくことになりました。 賞をいただく、ということがあるなんていうこと自体思っていませんでした。
 審査員をつとめられた百々佑利子先生からの講評そのものが素晴らしく、感動的でした。全部紹介したいところですが・・ 一部を。

高橋さんたちは、「誰ひとり置き去りにしない」との決意のもと、小児病棟に持ち込んだプラネタリウムドームをふくらませ、星空への旅に子どもたちをいざなっているとご著書でのべられています。(中略) 
「私たち人間は宇宙の中の小さな地球にへばりついて、一緒に回っている存在」であるという気づきが、その後の数々の試みや活動を広げました。(中略)
「生命の真実は星にある」あるいは「星を見上げることは、人が人らしく幸せに生きていくために大切」なことであるならば、目が見えない人もプラネタリウム体験をしてほしい! そこで、点字の点を使った点図の星空をつくりあげました。はるかな宇宙について語り合うとき誰でもが参加できる可能性を明らかにしたのです。 未来へのこの提言は、国境がない空の下にいる多様な人々にとって、プラネタリウムドームや点図の星座が、共通言語を生むことを示唆しています。
星をつむぐみなさんの活動は、混沌とした地上に平和を期待する気持ちを醸造することも可能であると気づかせてくれました。今後は、日本のみならず広く、世界のすべての子どもたちのために星空プロジェクトが、ユニバーサルデザインをもとにして発展していくことでしょう。  

 今回の贈呈式には、共同代表の跡部とともに、2つの著書の出版をしてくれた新日本出版とほるぷ出版のみなさんにきていただきました。
 今回の受賞は、星つむぎの村の「村人」はじめ、「病院がプラネタリウム」をご支援くださるみなさま、私たちのプラネタリウムを楽しんでくださるみなさん、私たちの活動を情報発信してくれるメディアの方々、まだまだ、お世話になっている方たちをあげればたくさんいるのですが、とにかく多くのみなさまに支えられ、そして、この仕事ができていることに、深くふかく感謝をいたします。
 いのち続く限り、この仕事をつづけ、そして、あとに続いてもらえるものにしていきたいと思っています。