気仙沼市階上(はしかみと読みます)岩井崎の民宿・崎野屋で1泊。奇跡的に津波を逃れた琴平神社とその周辺11軒の集落にあります。この一帯がかまぼこ状の地形をしているためです。岩井崎の横綱秀之山の銅像も大津波に耐えて残っていました。
そこで出会った男性。すぐ近くの携帯電話のアンテナが建っている場所が小高い丘で、ここに避難していた方93名が亡くなられたと。ご本人もそこにいたが、危険を感じて山の方へ車を走らせ津波から逃げられたそうで、「94人目になるところだった」とおっしゃっていました。
ほんの少しの標高の差、一瞬の判断の違いが、生死を分ける。「94人目にならなかったことがよかったのかどうか・・・」と言う80歳の彼に、どうぞお元気でいてくださいと励まし、別れました。その後、近くの気仙沼向洋高校へ。4階建ての3階まで津波に飲まれた校舎。震災遺構として保存するのだそうです。

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