横浜療育センターにて

すべての人に星空を。

11/7(木)、横浜療育医療センターにて、星空の投影を行いました。
スタッフは星つむぎの村の黒井、清水、あいプラネットの野田です。
清水と黒井がレポートします。
 
【清水レポート】
今回は天井投影で星空をお届けしました。
会場となったお部屋からは見事な富士山が見えていたのですが、暗幕を張って、しばしのお別れです。
 
午前、午後各2回の計4回投影を行いました。各回20名ほどが参加して下さいました。
 
患者さまや医療スタッフさんたちがぞくぞくと集まって賑やかなお部屋。何かお話したいなと思うけれど、なかなか声をかけられずにいました。
 
部屋の電気を消すと、誰も彼もが暗やみのベールに包まれます。そして、満天の星空が映し出されると、うっすら人のシルエットが浮かび上がります。ペガスス座の四角形や12星座が廻るなか、患者さんたちの様子も浮かんできました。
 
始まる前は眠っているように見えたけれど手を振って応えてくれている方、最初は怖がっていたけれどじっと見上げている方、相づちを打ちながら見てくれる方、表情ははっきり見えないけど、楽しんでくれていることが伝わってくる方…
みんな、それぞれの方法で星空やプラネタリウムを感じてくれているんだとわかりました。
 
みんなで地球を飛び出したり、眺めたり。
再び部屋の電気がついて、投影終了です。
 
投影後は、不思議と声をかけやすいことに気づきました。『星、どうでした?』『お誕生日星座は何ですか』『今日お誕生日だったんですね』
 
星を見る前後で、患者さんの表情が柔らかくなっている印象を受けたのですが、私もリラックスできたのかなと思います。
何故かわからないけれど、より純粋に向き合えたような気がしました。これも星空の力なのでしょうか?不思議な体験でした。
 
医療スタッフさんたちも楽しんでいただけたようでした。中には感極まって涙を流される方も。
投影中も患者さんと向き合い、適切な処置をされている姿はとてもかっこよく見えました。暗幕貼りのお手伝いもありがとうございました。
 
撤収後の帰り道、地球を俯瞰するシーンでは『みんな』という言葉を使いたくなるという話を聞きました。
みんなここにいる、一緒にいる…
そんなメッセージを同じ星空の下受け取っていたのかなと思いました。
 
 
【黒井レポート】
障害児者を横浜で語るならば、かかせない大切な拠点、横浜療育センター様から是非プラネタリウムをと声をかけていただけたことは大きなよろこびでした。
生まれ育ちが横浜の私が初めてお伺いしたのは10年以上前、そしてここ最近はパフォーマンス団体としてお伺いしていたせいか、今回のプラネタリウムでの、職員様の雰囲気が年々進化している事に気がつきました。
 
「利用者様と共感、共鳴する」
が素晴らしかったのです。この実践が大変な事をよく知っているからです。
 
とかく医療現場では、感情を抑える事を強いられます。
もちろん
利用者様が一番辛い、痛い、悲しい、を堪えています。
私自身も
「患者様より先に泣くな、患者様が表出出来なくなるでしょ。」と教えられてきました。
 
でも、プラネタリウムではどんな表現だっていい!!出してくれたら、応えられるから!!
それが大切なこと!そう思っているので、本当に笑い泣き叫び(笑)拍手を共に出来たことが、私たちの喜びになりました。
 
星を見上げてどんな風に表現してもいい!!
みんなそれぞれとっても素敵な表情をしていました。
それが本当に嬉しかったのです。
 
これからも、大切に感じとりたいと思います。
また星を見上げましょうね!!